どこからともなくキンモクセイの香りが風に運ばれてきます。
坂を上がって見上げると、その大きな木は金木犀(キンモクセイ)でした。
花言葉は「謙虚」。花の香りに比べ、花は控え目だからでしょうか。
ふと、童謡詩人金子みすゞの「星とたんぽぽ」の詩の一節を思い出しました。
散ってすがれたたんぽぽの、
瓦のすきに、だァまって、
春のくるまでかくれてる、
つよいその根は眼にみえぬ。
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。
新型コロナウィルスの感染は収束に向かい、今一歩。
みえないものとの戦いでもあり、共存でもあります。
地面に根を張るように、職員たちが成長しているのだろう。
金木犀の香りをかぎながら、そんな思いが湧きました。