夏季賞与の際に、理事長から職員へ、長い手紙が送られてきます。
そのなかに、こんなエピソードが綴られていましたので要約して紹介します。
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多摩病院のあちこちに並ぶ「創作案山子」。いったいなんだかわからなかったときは、「あれは何だろう」「なんか気持ち悪い」「どこまで増えてしまうんだろう」と不安の声も聞こえてきたのだが、ゴミをリサイクルして患者さんたちが作業療法で作り上げたという看板が掲げられてからは、「共同してつくりあげた作品」として見てみることができ、なかなか味わい深い。
「車検整備の打ち合わせをする二人」「囲碁をする二人」「ゲートボールに集中する人」「一人七輪でバーベキューをする人」等々、一人一人の物語が紡ぎ出されている。
知らなければ不安を抱き、不安を抱けば恐怖にもなるが、知ってしまえば「なーんだ、そうだったんだ」と急に安心して、見方が一転することがある。精神科病院に対する偏見も同じことなのかもしれない。意味がわかれば「不安」が「安心」につながる。
作業療法の創作案山子たちが、そとにむけた多摩病院の新しい看板となり、精神科病院の開かれた窓の一つになることを期待している。(要約)
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